うりんぼう川にはまってさぁ大変

2m程の幅の階段状のU字溝の中に猪の子供のうりんぼうが4匹紛れ込んでいた。
側壁の高さは2m程。階段の高さも同じくらいで、うりんぼう達にとっては正に脱出不可能の状況だった。救出方法を考えているうちに、相棒が「1匹くらい食べちゃってもいいんじゃね~の?」なんて言うものだから、ついその気になって…
焼いて食べようかな?煮て食べようかな?なんて考えながら追いかけ回すおいら。
喰われちゃたまらんとばかりに必死で逃げ回るうりんぼう。
おいらは遂に1匹を踏みつけて捕獲に成功した。ほくそ笑むおいらの目と、あまりにも恨めしそうなうりんぼうの目が合わさった時、鬼畜にも勝るおいらに仏心が沸き上がってしまった。
こんなに小さなうりん棒を食べても旨いはずはないし、あと1年くらいはかぁちゃんと一緒に暮らしなよ。と言って逃がしてやったが、損をしたような…善い事をしたような複雑な心境だった。
山の中を徘徊する猪も、人間の居住地に現れれば害獣になる運命だ。
もう二度と里には現れるなよと見送ったのが数年前の事。

そして今。立派に成長した猪を調理して極旨の猪鍋を頂戴しているが…ひょっとしてあの時のうりんぼうだったのかも知れないな。

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