あぶちゃん日記

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zoom RSS クライマーズ・ハイ

<<   作成日時 : 2016/10/09 08:23   >>

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谷川岳衝立岩を二人のクライマーが登っている。
一人は60歳になる新聞記者。もう一人は、今は亡き記者の嘗ての岳友の長男A君で、記者の長男の親友でもある間柄だった。
A君のリードで記者が登っていたが、すでに限界に近い状況に陥っていた。

「登れない」
「落ち着いて。頑張って上のハーケンにアブミをかけて下さい」
「届かない。どうしても届かない」
「必ず届くはずです。そのハーケンは一週間前に、息子さんが親父のためにと打ち足したものです」

危機を脱して岩棚に付いた時、A君は記者の長女を嫁に下さいと告白した。
記者はそれには答えずに、登攀具を受け取るとリードして登り始めた。

ドラマ「クライマーズ・ハイ」を観終わって、過去の自分に思い当ることの多さに驚いた。
クライマーが極限状態に達すると、恐怖感が麻痺してしまうことをクライマーズ・ハイと言うらしい。
私も何度かそんな事があった。
第三者から見れば非常に危険な状況と考えられるが、本人には自覚がないから恐怖心は全くなかった。クライミングを始めてから55年以上になるが、一度たりとも怪我をしたことのないのが不思議だが、只運が好かっただけだと思っている。
自分にとって記憶に残る素晴らしい登攀は、恐怖心が麻痺状態の<無の境地>つまりクライマーズ・ハイだったようだ。
この状態が<吉>と出ていたから好かったが…
最も恐ろしいのは、クライマーズ・ハイから解き放たれた時に襲われる恐怖心だと言われているが、私も一度だけ体験した事がある。
甲斐駒ケ岳赤蜘蛛ルートの登攀が済んだ数年後、再び新ルートを開拓中に無我夢中で登っていて、突然恐怖心に襲われた。それは、言葉や文章ではとても表現できない恐ろしさで、その場で金縛りにあったように身動きがとれなくなってしまった。
何とか危機を脱した安堵感と、自分の能力の限界を知らされた寂しさの中に、山に逝った多くの相棒たちの顔が浮かび、このままクライミングを続けれは次は俺だと考えながらの退却だった。
その時を契機にクライマーズ・ハイからサヨナラをした。
そのおかげで、味わう感動は小さくなったが、何時でも引き下がれる勇気を貰った。
ドラマの中でも、プロの登山家とアマチュアの違いは、アマチュアはクライマーズ・ハイになるが、何時でも引き下がることができるのがプロだと言っている。
ドラマの中で記者が行き詰まっている映像が、数年前の甲斐駒ケ岳の岩壁で、極限状態で行動するK氏の姿とダブって観えた。更にこのドラマのクライミングを指導していた、国際山岳ガイドのN氏が私たちと同行していたのであるが、N氏はひょっとしたら「クライマーズ・ハイ」の再現として見ていたかもしれない。
そして中央アルプス天狗岩で、亡き夫の打ち残したハーケンにたどり着く夫人の姿ともダブって観えた。

画像


今では叶わなくなってしまったが…クライマーズ・ハイの登攀が懐かしい。

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